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天空の蜂のRiNのレビュー・感想・評価

天空の蜂(2015年製作の映画)
3.0
突然突きつけられた原発へのテロ予告に奮闘する人々を描くサスペンス映画。テーマは「原発安全神話の崩壊」。
20年前に書かれた原作本とのことで、はあ先見の明、予言の書と騒がれるのもわからんでもない、というかいわゆる有識者には周知の事実だったんですね、原発問題って。
しかし映画については、ここまでエンターテインメントに振り切られると、観客も舐められたもんだなあと思ってしまいます。これ、もっとゴリゴリにシリアスに、もっとエグいところまで切り込んで(例えば実際の3.11の映像、福島原発の映像使っちゃうとか)も良かったんじゃないかなあそれだったら大興奮だったのにな〜と勝手に妄想しました。ただのエンターテインメントとして飲み下してしまうには惜しい題材、惜しいキャスト、惜しい予算だと思いました。せっかく二時間縛り付けるんだから、観たくないもんまで突きつけてしまえばいいのに。
物語自体のテンポや歯切れの良さ、場面展開の速さは乗りやすく良かったです。ところどころ、おいおいそれはいくらなんでもむりじゃんね、とは思いましたが。
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