スワヒリ亭こゆう

ニンフォマニアック Vol.2のスワヒリ亭こゆうのレビュー・感想・評価

ニンフォマニアック Vol.2(2013年製作の映画)
4.5
VOL1、VOL2ともに面白かったです。
観る前に予想していたストーリーとは異なり笑えるシーンやシチュエーションもあったりして本シリーズはラース・フォン・トリアー【鬱三部作】と言われているけど全然、そんなストーリーではなかったです。

VOL1のラストで不感症になったジョー(成人:シャルロット・ゲンズブール、少女:ステイシー・マーティン)が快楽を求めるストーリーになってます。
VOL1ではSEXをせずにはいられない女性で色んな男とどういう風にSEXしたか?を見せて、VOL2は快楽の追求になっていく。SEXを追求すると人間はノーマルではいられなくなるのは当然何だと思います。
本作ではSMやレズといった快楽の追求を見せていきます。
スカトロが無かったのが救いですね。あったらあったで笑ってしまいますけどね😂
それでもロリコンというのが、少しありましたね。
どういうストーリーかは伏せますが、それだけは罪深くクソだなって思ってしまいます。
ジョーの話ではなく、描写もなかったのが救いですね。

セルグマン(ステラン・スカルスガルド)が最後の方で言ってましたが、ジョーの得意な体験は女性だから偏見で見られるだけで男ならば偏見には見られないんじゃないか?というのは本作の本質を言っていると思いました。
女性が性に開放的になる事が悪いのか?確かにそうですよね。
ですが、僕個人としては性に開放的な女性は好みじゃないし魅力を感じません。勿論、性に開放的な男性を女性が好きだとも思いませんけどね。
どっちにしても性というのは秘匿性があるから興奮するんじゃないのかなと思います。
それでも美人に言い寄られたら…嫌な議論になりますので止めましょう。

ジョーの半生を猥談で見せる前半に比べて、後半はどちらかと言えば人生が落ちていく。
ジョーの苦悩が見られる。だけど途中で挟むジョーとセルグマンの会話でセルグマンの大スベリ、ジョーの大根かますのがめちゃくちゃ面白いです。
ホラーとコメディは表裏一体だと思いますが、セクシャルとコメディはもっと近いところで似通ってますよね。それを笑ってはいけない風潮が現代的ではあります。
だから余計にここまで振り切ってセクシャルな物を映画にしているのが面白かった。
ラストもそうなるだろうと思っていたけど、それを上回って面白かったです。

また一つラース・フォン・トリアーの傑作が観れて満足です。