てつこてつ

俳優は俳優だのてつこてつのレビュー・感想・評価

俳優は俳優だ(2013年製作の映画)
2.5
キム・ギドクが脚本を手掛けた作品・・なんだけど、あまり彼らしいメッセージ性も見られないし、パンチに欠ける。

華やかな芸能界の表と裏の顔。ヤクザ組織とタレントエージェントの繋がりも、実際、韓国辺りでは、かつての日本がそうであったように、結構根深いのかもしれないなあと興味深い部分もあった。

が、いかんせん、一気にスターダムにのし上がる主人公を演じたイ・ジュンなる俳優にスターオーラが全く感じられなかったし、芝居も終始一貫して同じパターンなんで説得力もなかったのが残念。台詞の中で「メビウス」にもチョイ役で出てたってのがあるけれど、そんな事実は無いのでややこしい。アイシャドウをぼかした中途半端なアイドルメイクも邪魔くさい。

あんなに分かりやすい浅薄で感情だけで動くスターなんか存在するか?ちょっと、かつて一時売れた木村一八と被るものがある。

痩せてる時代のマ・ドンソクがチラリと出てくるが、彼の演技が一番説得力があるし、人間味もあっていい。

「○○は○○だ」で比べるならば、同じ主役俳優の葛藤を描いているという部分では、「映画は映画だ」のほうが断然面白い。
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