レッドキング

13の選択のレッドキングのレビュー・感想・評価

13の選択(2014年製作の映画)
3.2
多額の借金を抱え、妊娠中の妻がいるのに会社もクビになり途方に暮れるエリオット。
ある時知らない番号から着信が入り「ハエを殺したら1000ドルあげる」と言われ、渋々殺すとすぐ口座に入金される。
これから続く13の試練をクリアすれば、一生困らない大金が手に入ると言われるが、次の指令は「そのハエを飲み込め」。
後戻りできないエリオットはこの指令もクリアするが、徐々に指令の内容がエスカレートしていく。

主人公がなんとも幸薄そうというか、絵に描いたようなダメ男感が溢れる俳優さんでグッド!
これから子どもが産まれてくるのに、借金や親の介護、障害を抱える弟の面倒も見なきゃいけないのにクビにされるなんて…。
根がいい人なだけに、どんどん追い込まれて収集つかなくなっていく展開に同情しかない。
優しかった主人公がだんだん卑劣な行為でもニヤニヤしながらこなしていく様子は、監獄実験を描いた『エクスペリメント』にも通じる。
お金のために人はどこまで卑劣なことができるのかや、ここまでやったのに今さらあとには引き返せないという心理も巧みに作用していて、
自分もキッカケさえあればこうなっちゃうのかも…と思うとなんとも居心地が悪い!

指令の正体や仕組みなんかも腑に落ちないところは多々あったけど、理路整然と説明されたところでしっくり来なかっただろうからこのくらい謎で良かったのかも。
設定はとても好きでした!
タイの『レベル・サーティーン』という映画のリメイクだそうですね。
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