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おばけの8bitのレビュー・感想・評価

おばけ(2014年製作の映画)
3.5
青山シアターでndjc、PFF、MOOSIC LABなどに出品されたインディーズ映画が、期間限定でありますが大量に配信が開始されました。
新進気鋭の若手監督の野心的な作品や、好きな女優さんの、もう絶対に観れることはないだろうと思っていた無名時代の出演作が多数あったりと散財必至のラインナップにうれションが止まりません。

というわけで、久々にテーマを決めたシリーズレビューをやっていこうと思います。

題して「夏の推し女優祭り2017」。
わたくしが気になっている女優さんの出演作をインディーズ映画を中心にレビューしていこうというシリーズです。
興味のない方はスルーしてくださいね。

早速①作目いきます。

主演女優は佐藤玲(さとうりょう)さん。
代表作は「色あせてカラフル」、メジャー系だと「少女」の闇の深い小悪魔女子高生が印象的。
スコセッシの「沈黙 サイレンス」などにも出演していました。
あとスピッツの「醒めない」のジャケ写の女の子が彼女です。
本当に普通っぽい、ナチュラルな雰囲気の女優さんで、観るたびに癒やされるのですが、時折見せる物憂げな表情にドキッとさせられます。
あと声が可愛い。

ほとんど詩のような映画。
語られる言葉がとても抽象的だったり観念的だったり、映像のリズム感も何とも独特。
ストーリーを追うというより、感覚で観る映画なのかなあ。
このふたりの関係って、過去の自分の経験にも重なるところがあって、共感しつつもちょっと痛々しい気持ちにもなりました。
相手の世界観に共鳴してあわせようとすると、サッと引かれてしまうという…。
相手は共鳴して欲しいんじゃなくて、自分とは違う存在でいて欲しい。
「おばけのあなたが好きだった」ってそういうことなんですよね。

佐藤玲さんの相手役も同じ佐藤亮(さとうりょう)さんなのが面白かった。
この方の台詞回しが独特でね。まさに「おばけ」って感じなんですよね笑。

ふたりの心情を代弁するかのような挫・人間の楽曲も良かったです。
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