武芸にたけた清貧の下級武士を描く 2004年公開の作品
ネタバレになるかもですが・・・
藤沢周平の短編小説である「隠し剣鬼ノ爪」「邪剣竜尾返し」「雪明かり」の3つのストーリーを上手くミックスして ひとつの脚本として山田洋次監督が画化した時代劇「たそがれ清兵衛」に続くシリーズ三部作の第2弾。
語尾に「~でがんす」を付ける山形方面の海坂藩を舞台に、誠実で貧乏だけど天賦の剣の才を持ち合わせた主人公 片桐宗蔵 の、淡い恋愛話と、藩随一の剣客と言われる狭間弥市郎の追手を藩から仰せつかう武道話の、二面を同時進行します。
(長文スミマセン)
主人公は師匠から「鬼の爪」と言う秘伝の技を伝授しているらしく、それが理由で藩から追手に選抜されます。しかし「鬼の爪」はそんな技では無いと、新たに、「竜尾返し」と言う技を師匠から伝授されます。片桐は狭間に腕を切られながらも「竜尾返し」で狭間の胴を抜いて勝利します。狭間は「卑怯な騙し技だ」と罵り深手を負いながらも反撃しようとする所を鉄砲隊に腕と胸を撃たれて死亡。·····じゃ、結局「鬼の爪」ってなんだったんだと思いながら続きを見ていると、ラストにそれらの疑問と恋愛話の結末がいっきに解消されました。
この映画のキャッチコピーは、「幕末。愛に生きる侍がいた。」らしいですが、「ご命令だば、しかたありますめえ」の方がしっくりきます。
三部作の1作目になる「たそがれ清兵衛」を観ていないので、今度観てみようと思いました。