時は幕末。日本は近代化に向かっていた。
父亡き後当主を継いだ片桐宗蔵は毎日を静かに実直に過ごしていた。
そんな中、仲間の狭間弥一郎が江戸で謀反を企て藩に連行され戻って来たのだった。
藤沢周平原作3部作の2作目。
父親が切腹をする事態が起きたため、落ちぶれた片桐家を守る宗蔵の実直な姿と奉公人として暮らしていたきねとの淡い恋。
欧米の影響から侍の時代が終わろうとしている中、藩命から友である狭間を切らねばならない葛藤が描かれていた。
ズタボロになったきねを世間体も構わず救いに行く堂々とした宗蔵が良かった。
全てにおいて真っ直ぐな宗蔵。
真っ直ぐすぎて侍に向いている様で、向いていない様な。。
「隠し剣 鬼の爪」なるほど、そう言う事だったのね。
ラストも良かった。
山田洋次監督作品