サドな拷問推進派渡辺文雄ではなく同僚の懐疑派吉田輝雄を語り部として置くことで、石井輝男は「人が人を裁くことの不条理」を問うているのだ・・・とはとてもじゃないが思えぬ悪趣味ぶり。
冒頭から目を覆いたくなるような残虐刑罰シーンで幕を開ける。このオープニングシーンとナレーション説明だけで、この映画の全てを言い表してしまってるといっても過言ではないのだが・・・。
3つの物語からなるオムニバス的な構成なのだが、どれも単に変態プレイ&残虐拷問シーンが撮りたいが為にこしらえたストーリーって感じで全くもってつまらない。3話目の「彫師と責め師の『地獄変』的バカ勝負」だけは上出来の部類。金髪ネーちゃんがこれだけボロゾウキンのように扱われる物語も珍しい。