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フェデリコという不思議な存在のsonozyのレビュー・感想・評価

3.5
フェリーニの没後20年を機に、親交のあったエットレ・スコーラ監督がオマージュを捧げたドキュメンタリードラマ。

1939年、リミニからローマにやってきた19歳のフェリーニは、風刺雑誌『マルカウレリオ』の編集長を訪ねる。
「カミラ、何を買った?/小型カミラ。」「車はローンで買った?/もちろーん。」(笑)などのダジャレ&風刺漫画を見せると面白いと採用決定。

『マルカウレリオ』は、週2回発刊で読者は30万人。戦時中の数少ない娯楽の一つだったようです。

フェリーニは『マルカウレリオ』での連載の他、ルッジェーロ・マッカリと組んでラジオや演芸の台本を書いたり、当時のエピソードが楽しい。

フェリーニの入社の8年後、16歳(高校2年)のエットレ・スコーラが『マルカウレリオ』に参加。
デッサン、劇画、漫画が好きで、スポーツが大嫌いな二人は意気投合。
車/ドライブ好きなフェリーニは夜な夜なスコーラと出かけ、今夜で引退するという娼婦や、芸術を「建築、音楽、絵画、彫刻、詩、舞踊、映画」とランク付けする、敷石に絵を描く路上画家などを乗せて対話を楽しんだ。

後半は、フェリーニの理想的な分身(アルターエゴ)、マルチェロ・マストロヤンニも登場し、フェリーニ映画の製作裏話の諸々が。

参列者が3日間列を作ったというチネチッタ・スタジオで行われたフェリーニの葬儀。
そして、フェリーニ作品のコラージュ。

楽しめました。

※ここの画像は『Viva! イタリア vol.2』という上映企画(3作)のチラシかな?
本作に関するのは上部の額入りの絵2枚のみです。
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