アメリカ産モキュメンタリー系のホラー映画。
志半ばで精神に異常をきたし自殺した父の意志を継いで"賢者の石"と呼ばれる永遠の命を得ることができるという古の遺産を追い求める若き学者スカーレット。
彼女は危険な旅路のすえパリの地下墓所のさらに下にその石が隠されていると記された碑文を見つける。
仲間と現地の非合法なガイドと共に地下墓所の深部へと向かう一向だったが彼女らはそこで世にも恐ろしい出来事に遭遇する。
『ディセンダント』みたいな洞窟ホラー映画かな？と思いながらなんとなく観始めた作品だがまさかのモキュメンタリー系！
POV映画のような手持ちカメラやヘッドカメラの視点から撮影された映像を編集した(時々どこ視点だ？と感じる映像はあるが)疑似的なドキュメンタリー映像の体裁をとったホラー映画だ。
ヘッドライトの明かりを頼りに洞窟のような地下墓所を抜けさらに狭い穴を降り、落盤やいるはずのない正体不明の存在に襲われる様が主観視点を中心に展開して行くので閉所恐怖症や怖いのが苦手な方にはまさに地獄のような作品だがホラー好きとしては思わぬ掘り出し物に出会えた！
おそらくわりと低予算の作品とお見受けするが徐々に正気を失っていくような緊迫した展開や出来のいい恐怖描写が見事に炸裂していて充実した93分を味わえた。
ただモキュメンタリー系というややニッチな作風なので見慣れてない方にはブレまくるカメラワークや説明の少ない仕様、パニックに陥って怒鳴り合う登場人物にイライラしてしまうかもなので万人向けの作品ではない点にはご注意を。。
そしてこれまたブレの多いカメラワークになりがちなPOV的手法の作品は避けて通れない点なのだがそれなりの画面酔いが予想されるのでその点も注意！
怖いの観たいけど今夜はちょっと疲れてるなぁと思うなら自分のように休憩を挟むか違うホラーを観ましょう（笑）
そしてエンディングで流れたLA FEMMEの曲がどこか異様なサーフロックといった趣でかなりいい味出してる。
