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高慢と偏見とゾンビのmanacのレビュー・感想・評価

高慢と偏見とゾンビ(2016年製作の映画)
2.0
まず、ゾンビが物凄く19世紀のイギリスに溶け込んでるよね。森で出くわしても狼かなんかに出会ったような驚き。協会とか悪魔祓いとかそういう発想はなく、自然にこの地球上に存在する人類の敵として受け入れられ、人類の敵としてゾンビ達のコミュニティが形成されている。
原作を読んでなかったせいか、初っ端で置いてきぼりを食らってしまった。

なんとか形勢を立て直しゾンビを受け入れ映画に集中しようとしたところで、またしても引っかかることが。
元ネタの『高慢と偏見』は未読だが、有名な話なのであらすじくらいは知ってる。
高慢なダーシーへ偏見を抱いていたエリザベスが誤解を解いてすったもんだして恋に落ちるお話ですよね?
ゾンビ版はエリザベス1人が高慢ちきで偏見に満ちた人間でしたけど?
一目惚れした男が自分の事をよく思ってないのを知って非人間扱いしてました。振られた腹いせに嫌がらせするモラハラ上司か。
ジェーンとビングリーの仲を引き裂いたダーシーにキレてたけど、ダーシーはジェーンの母親の品のない玉の輿万歳発言を耳にしている。金目当ての愛のない結婚だと知って親友の為に阻止しようなんて、めちゃめちゃいい奴じゃんか。実際にはジェーンの愛は真実だったわけだけど、それこそ知らなかったんだから仕方ない。
見識狭く思慮浅く短絡的で、気が強く気が短い、凶暴ですぐに暴力に訴えるオンナ、おっかなすぎです。

そんなゾンビより恐ろしいエリザベスの人間性も乗り越え、コレはそーゆう映画なんだ、そこは笑うトコなんだと自分に言い聞かせながら見てたら、それなりに面白く見られました。

19世紀ヨーロッパのドレスを着てゾンビと戦う美女達はなんだか見目麗しく思えますし、コリンズ神父とかはもう存在自体がお笑いだし。景色も良かったよね、イギリスぽくて。イギリス知らないけど。
いやージェーン美しかったな〜
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