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名もなき塀の中の王のKのレビュー・感想・評価

名もなき塀の中の王(2013年製作の映画)
3.9
Stay with it. Breath with it.

親の愛を知らずに育ち、怒りと暴力という手段でしかコミュニケーションを知らなかったエリックという名の若い男が、刑務所で父と再会し不器用に傷つけ合い愛にまた迷いながらも、カウンセラーと仲間と出会い自分の居場所を見つけ、生まれて初めて無条件の愛と優しさの温かさを学び、無条件に受け入れる術を学んでいく。

無条件に自分のことを気にかけてくれる人が1人でもいれば、救われる人はたくさんいるのかも。絶対にエリックをあきらめない、カウンセラーの真っすぐな目が印象的でした。そして、エリックの表情が優しくなっていく過程にじんわり。

にしてもみんな不器用すぎて危なっかしくてひやひやしたけど、少しずつでもいい、誰にでも居場所があるよ、っていうメッセージが優しくて、こんなにも暴力が多いのに、最後のエリックの凛とした表情に、見ているこっちまでなぜか救われたような気になりました。
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