かたゆき

セブンス・サン 魔使いの弟子のかたゆきのレビュー・感想・評価

3.0
夜空に血染めの赤い月が昇り、私の力はよみがえった。この世界に地獄を目覚めさせる時がきた――。
剣と魔法が秩序の全て、ここはそこかしこに恐ろしい魔物が跋扈する危険な異世界。
かりそめの平和が続くこの地に赤い月が昇るとき、再び動乱の気配が立ち込めはじめる。
魔物退治を生業とする魔使いたちの偉大な師匠グレゴリーは、敏感にその予兆を察知するのだった。
かつて自らの手で封印した恐ろしい魔女マルキンが復活し、世界を恐怖に陥れるためかつての仲間たちを召集し始めたのだ。
魔女の策略により唯一の弟子を失ったグレゴリーは、新たな弟子を強引に迎え入れる。
それは魔法の能力が人並外れたものを持つという、7人目の息子のそのさらに7人目の息子という特異な出自を持つ若い男だった。
再び魔女を封印するため、危険な旅に出た2人だったが……。
魔法の腕は天下一品ながら酒浸りで飲んだくれの師匠と彼とは正反対の真面目なその弟子との大冒険を迫力満点の映像で描いたヒロイック・ファンタジー。

自在にドラゴンへと変化する恐ろしい魔女を演じたのはジュリアン・ムーア、人間的にはダメダメ感満載の個性的な師匠を演じたのはジェフ・ブリッジス、この二大オスカー俳優が豪華共演ということで今回鑑賞してみました。
率直な感想を述べると、まあなんというか、演出がしっちゃかめっちゃかな作品でしたね、これ。
さまざまなキャラが次々登場し観客そっちのけでどんどんとストーリーが進行してゆくので、全体的にごちゃごちゃした印象が拭えません。
原作となった小説があるみたいだけど、なんかそのお話をダイジェストで追ったのかな?って感じです。
オーソドックスではあるもののお話自体はけっこう面白いだけに、もうちょっと緩急をつけた丁寧な演出が欲しかったところ。

まあ二大オスカー俳優の熟練の演技のたまものか最後までそこそこ観ていられるのは確かなんですけどね。
それにふんだんにお金をかけたCG映像は迫力満点!
様々な魔物に変化する魔女の手下たちもそれぞれに個性が際立っていたし、暇潰しに観る分にはぼちぼち楽しめるんじゃないでしょうか。
まあ世界を危機に陥れたことの発端が、じじいの不倫の後始末のせいだったのはどうかと思いますけど(笑)。
かたゆき

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