140字プロレス鶴見辰吾ジラ

ヒットマン: エージェント47の140字プロレス鶴見辰吾ジラのレビュー・感想・評価

2.8
H☆A☆G☆E‼︎
ダッダッダダダ‼︎
H☆A☆G☆E‼︎
ダッダッダダダ‼︎

かっぱ寿司渋谷店のような映画。

まず、かっぱ寿司渋谷店に行ったことがありますでしょうか?
100円回転寿司とは思えないスタイリッシュなエントランスからクリアに洗練されたカウンターテーブル。そして流れてくる100円寿司レベルのマグロ、サーモン…

スーツを着こなし、手には黒革のグローブ。冷静沈着、俊敏な判断、社交ダンスのようなステップから放たれる2丁拳銃のガンファイア。逃げても逃げても遠ざかることのない射程距離、隠れても隠れても手球に取られる護衛部隊。闇の仕事人に似つかわしくない真っ赤なアウディのギアを上げれば、脳内物質が狂おしいステップで踊る踊る。

セクシィ・セクシィ
H☆A☆G☆E‼︎
セクシィ・セクシィ
H☆A☆G☆E‼︎

スタイリッシュな外観で見るものを魅力するも、中身はチープなCG技術で愛がない。愛情の厚さがない。髪がなければ怪我ない毛がないが、映画自体に無感情性。エモーションに毛が生えていない。人の温かさがないのはゲーム原作である本作への皮肉めいた解答だろうか?瞬発的な”格好良さ”の際立ち方は目を見張るが、同じようなアクション映画の前に埋もれていくだろう。ガン・カタが正義となったのは無感情から放たれたエモーションと体温と冷静と情熱が交差した銃撃演武にある。今作はハイライトで切り取られた冷静で計算高さが鼻に付くアクション映画である。

クライマックスのエージェント47とヒロインがエレベーターで最上階に上がる際の音楽の異質さとバディ感はこの作品でもっとも体温を感じる瞬間である。


冒頭のクレジットでの監督の名前が出てくるタイミングは最高に笑った。