rejocqu

桃の木~シャム双子の悲しい物語~のrejocquのネタバレレビュー・内容・結末

3.0

このレビューはネタバレを含みます

サブタイが凄まじいナンセンスすぎてすごい。
双子をよく見ると黒目がちにするためか、カラコンを入れている。なんで?なぞ…

お父さんほんとかわいそう。

危機管理能0の愛想笑いしつづけるヒロイン。かわいいけど無駄な愛想笑いが若干怖い。
屋敷がなんともホラー。
ドラキュラの館にでも招かれてしまったんか、ってくらい不気味な雰囲気。
ちょいちょい穴のある脚本で、雰囲気重視なので何がどうなってるかわからないところがあるがそういうもんとして見た。
桃の木の歌、OSTはサンヒョン。スンウさんじゃないとこらへんすごい。

結合性双生児で、
人格が2つ
顔が2つ
体が1つ
奇跡的に大人になるまで成長した。

背中側のサンヒョンがスンウさん。
体のコントロールはできないが、人格を形成しうるだけの感情はある。思考力は少し足らないようだ。
正面のドンヒョンがリュ・ドックァンさん
体のコントロールと、思考力を司る。

サンヒョンは思考力を司らないので深く考えることはしないが、
母が死に、父が苦しみ、弟が苦しむのは、全ては「自分のせいのような気がした」「僕にはよくわからないんだ」と、ただ穏やかに悲しそう。そのため自己を自分で必要としていない。

人格が2つあるはずだが、「感じる気持ち」や「思い」が実は混同しており、単に出力方向が違うだけなのかもしれない。
本当に自分は自分なのかという不安に苛まれながら、兄は兄であってほしいという寂しさ。
サンヒョンのせいで不自由をしていると思う利己的な心、死にたいと思う心、兄を生かしたいと思う心は誰のものであったのか。

結論、これトラウマ級になるレベルでつらい。「サンヒョンが居なければ」というのは外科的な観点でしかない。存在は二人分あるのに、あまりに酷い。

サンヒョンが不十分だったのか?
ドンヒョンとサンヒョンの産まれたままの姿は間違いだったのか?
もしなんの抵抗もなく世間に受け入れられていたら、彼らの問題は解決したのか?
サンヒョンはいなければいい存在だったのか?生まれ変わるべきだったのか?

双子役の演技力の高さも相まって、没入してしまうのでただくそつらいだけの映画…
rejocqu

rejocqu