歴史に名を残す伝説のドラマーになることを目指す有名音楽大学院に通うニーマン(マイルズ・テラー)と、狂気染みた独自の教育理論で伝説的プレイヤーを育てることを掲げるフレッチャー(J・K・シモンズ)の二人を中心に描かれる作品。
序盤、中盤、終盤と、それぞれにおいてニーマンをプレイヤーとして次のステージへと引き上げる大きな山場がある。「才能を昇華させるのは突き抜けた狂気、執着、意志」ということが作品のメッセージだとするのであれば、一見復讐とも取れなくもない終盤のやり取りですら、フレッチャーの目論見通りではないかと思えてくる。
ストーリーは勿論のこと、登場人物の一貫した鬼気迫る演技、劇中の大半に割かれる演奏シーンは圧巻。目標を追う全ての人にとって、学ぶべきことがある作品。
