poteo

セッションのpoteoのレビュー・感想・評価

セッション(2014年製作の映画)
3.9
音大を舞台に熱血スパルタ先生とトップジャズドラマーを目指すの生徒との交流というかぶつかり合いの話。話もキャラも熱いのだが、どうして音大でジャズを題材にしたのか?若干の疑問が残る。コレは私的な考え方と思うが、先生の指導方法ではなく内容に賛同出来ない所がノイズだと思う。作中、先生が「リズムが遅いか?速いか?」と生徒に問い詰めるシーンが多いが、アレではあの先生のとって優秀なジャズ奏者とは人間メトロノームになってしまう。設計やプログラミングだと正確で早い作業という正解が有るが楽器の演奏となれば楽譜を越えて聴く人に刺さる演奏が要求されると思う。そこの教育は?正確なデッサンのみが優秀な絵描きなのか?世界的なヴォーカリストは声楽的に正確さだけなのか?アレンジやライブステージのアドリブも含めて描写されて無かったのが賛同できない部分。特にジャズにはその要素は強く求められると思う。アドリブのみで演者同士の掛け合いを楽しむフリージャズなんて楽譜自体が無い。あえてアレンジやアドリブを必要としない題材にするか、リズムの定速打ちは完璧だがアレンジやアドリブに苦悩する事にフォーカスを当てると良い作品になっていたと思う。
poteo

poteo