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イニシエーション・ラブのmitoのレビュー・感想・評価

イニシエーション・ラブ(2015年製作の映画)
2.8
原作既読。

よくもまあ、映像化が難しいあの原作の設定を、ここまで忠実に再現出来たと思う。寧ろ完コピのレベル。
そこは非常に良く出来ており、感心と同時に感動すら覚えた、まさか堤幸彦監督作品でこんな気持ちになれるとは思えなかった。

改変も概ね映像化するならば必要という部分でしか行われておらず、
SIDE-Aで主人公がデブという設定を追加したり、
SIDE-Bのラストの改変等、
原作を読んだ人こそ、この改変は感心したのでは。

ラスト5分前までは。

本当、映画は終わりよければ全て良し、だなとつくづく思ったわ。もう、他の人に言い尽くされてしまっているが、ラスト5分の蛇足部分。これが最悪。
何故、ここでトリックの答え合わせを入れてしまったのか。
これのせいで2回観る必要が全く無くなるし、原作のトリックに気付いた瞬間の衝撃とその後の脱力感を味わえなくなっている。後者に関しては、この5分間が無ければかなり近い感覚を映画で味わえた筈。

音楽も原作に準じて80年代の曲を流すのは分かるんだが、話の空気と合っていなかったり、やけに音量がでかかったりと挿入の仕方が凄い下手。

本当に勿体無い。
兎に角勿体無い。
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