アーシャ

ミス・シェパードをお手本にのアーシャのレビュー・感想・評価

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劇作家の体験をもとに作られた作品。
舞台で上演され、映画化。
実際にこういう人がいたら大変だろうと思う。現実問題、匂いがきついのはちょっと…
主人公が彼女の車を自宅に置かせてあげたのも、親切心からではなく、ネタにできるからと言うけれど、親切な気持ちもなければこんなに長い間、できない事だと思う。
匂いだけじゃない。彼女は
有難うやごめんなさいは言わないし、気難しくて、親しみにくい人物。
普通ならホトホト嫌になっちゃうかも。
でもカムデンの住人達も、
迷惑にも思いながら、それでも
色々親切にする。これは信仰心のお陰なのかなと思う。
いよいよ高齢に伴い、
身体が不自由になってくると福祉の手が差し伸べられる。そういえばイギリスは、ゆりかごから墓場まで、って福祉が充実していた。今はどうかはわからないけど、
こういうお年寄りが安心して暮らせる社会であると良いなと思った。
身寄りが全くない訳ではなく、実は弟がいたのだが、彼は
面倒を見ない…。

結構キツイ人生だなと思うけど、所々、面白く笑える場面もあって、イギリスらしい。

若い頃はピアノニストとして
演奏をしていた事もあったのに、勿体なかった。
少し状況が違っていれば
フジコヘミングみたいになってたかもしれないのに…。


最後まで気難しく
気位高く、
臭くても気高さを失わないミスシェパードであった。
マギー・スミスがピッタリだった。
アーシャ

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