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白痴のotomのレビュー・感想・評価

白痴(1945年製作の映画)
4.5
イッポリートの告白をガッツリ端折るのは仕方ないとしても、展開がファスト映画級の爆速っぷり。こうしてみると割と忠実(やっぱり端折ってるけど)に作ってる黒澤版は、監督と役者(特に那須妙子)共にクオリティが高いのを改めて感じる。一方、今作の場合は脚色しまくって設定はおろか、原作にない事まで言ってる様な気がするものの、以外と上手い具合に機能してたりする。日本に置き換えてきちんと展開するのと、フランス語で無理矢理ロシア風にしてるのを比べると黒澤圧勝な感じではある。森雅之とジェラール・フィリップのムイシュキンはなかなか良い勝負。ロゴージンは三船敏郎の方が迫力がある。色々難癖付けつつ、健常者とどっちが白痴ってのをきっちりやってるのと、忠実なラストは評価できる。
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