むぅ

アベンジャーズ/エンドゲームのむぅのレビュー・感想・評価

4.3
早く行くなら1人で行け
遠くへ行くならみんなで行け

アフリカの諺だったと思うが、その言葉が心に浮かぶあっという間の3時間。


「どんだけっスか!」

・今作を観ると決めた日、仕事終了3分後に職場から脱出
・帰り道のスーパーで氷結無糖を買わずノンアルコールで挑むべきなのではと悩んだ(悩んだだけ)
・再生ボタンを押す際、何なら友人の結婚式のスピーチよりも緊張した(ごめんて)
・最初の『アイアンマン』を観たのが5月7日、ほぼ1日1マーベル、休みの日は2マーベルとかの全力疾走

「俺の中でむぅさん2人いる説あるんス」
あまりのハイペースにドン引きしているバイトくんがそう言った。
「ないない。2人いたらどっちが映画観てどっちが仕事行くかでモメにモメる」
「シビルウォーっスね」
「それ」
「交代でとか、なんかこうチームワーク的なものはないんスか」
「ないない。どっちも飲みながら映画観たいに決まってるでしょ」
「アベンジャーズにはなれないっスね」
「......うん」


どうしたもんかなぁと思った。
数々の社会問題であったり、それなりに解決に時間のかかりそうな自分を取り巻く問題がサノスとリンクする。
その大義を信じて疑わない相手に対して、どう接していくのか。
そんな事を考えながら観てきたMCUだった。
だからこそ、それぞれの物語や今作でのそれぞれの決断が沁みる。
このエンドゲームに至るまで、みんながどれほど色々な事に悩み考えてきたのかが、その決断に現れる。凄いなと思った。


早く行くなら1人で行け
遠くへ行くならみんなで行け


早く遠くに行きたい時だってある。
1人で行くことが必要な時だってある。
みんなじゃないと行けない場所もある。
でもどんな時も、例え少しでも、ゆっくりでも前に進むこと。
そこを描いたエンドゲームだったように思う。

なんとかマン♪と気楽に観始めたMCU。
学ぶもの、得るものが多かった。
そして何より本当にワクワクさせてもらった。
楽しい時間と共に、ちょっと苦手かもしれないなと思う人であったり距離感のある関係から学ぶ事の大きさを知っているつもりだったけれど、それは映画もしかりなのだなと改めて思った。


そして、ここまでで反省点が2つ。

・キャップ、正論マン!とか言って本当にごめんなさい。
・「結婚するならアイアンマン!」
『スパイダーマン:ホームカミング』で高校生達がそんな会話をしていた。
私の脳内、高校生と同じ!

上記の反省点はどちらも、トニー大好きゆえの結果。
でもエンドロールを観ながら、やっぱりみんな大好きだなと思う。

新たな映画体験だった。
むぅ

むぅ