このレビューはネタバレを含みます
雑種のみに重税を課すという時点で純血主義や優生思想的なものに対する寓意が読み取れ、単純に少女と犬との絆を描くだけの話ではないのだろうと若干構えつつの視聴。
それでも後半30分の怒涛の展開はかなり衝撃的でした。
夥しい数の犬達が街を爆走する画は美しくもあり恐ろしくもあり、それまで溜まりに溜まったフラストレーションを爆発させるには充分なスペクタクルです。
しかしそれは犬達と人間との間に決定的な亀裂が走る瞬間でもあり…。
青いパーカーに金色のトランペットを背負う姿が印象的だった主人公、ラストシーンは怒りに任せて暴走する王蟲を止めるナウシカを思わずにはいられませんでした。