このレビューはネタバレを含みます
2023/07/16鑑賞。67点。
〈見所〉
歯医者のシーンは韓国版アウトレイジ。
〈あらすじ・ネタバレあり〉
元海兵隊員のジウクは凄腕の刑事で数々の修羅場を潜り抜けてきて人物。鍛え上げられた肉体を持ち、その強靭さと強さからサイボーグとまで呼ばれている。
そんなジウクではあるが、彼は性同一性障害を抱えており、女性の肉体を得たいと考えている。
女性ホルモンを打って肉体を女に近づけようとするものの、筋肉はまるで女になることに抵抗するかのように隆々なまま。
ジウクには、学生時代にゲイの親友を亡くした過去があった。互いに愛し合ってはいたが、親友はゲイであることは病気だと言い遺して死んだ。
海兵隊に入ったのは、自分の中にある女の心を殺すためだったが失敗。ジウクの体中にある傷は自らつけたもので、男を象徴する肉体を破壊しようとした痕跡。
ジウクは、国外逃亡を目論む犯罪組織のトップであるホ・ブル会長を逮捕するため、彼の潜伏するナイトクラブに向かう。自分の助手として雇っている女性・チャンミの手引きにより、拳銃を持ってホ会長の元に向かったジウク。
襲いかかってくる構成員たちを次々と倒し、ホ会長に全治2ヶ月の怪我を負わせて逮捕することに成功する。
ジウクは別部署からヘルプを求められ、連続レイプ犯逮捕の捜査に協力することに。
【外車を運転するレギンスを着た若い女性】が標的になっており、チャンミに囮捜査への協力を求める。
レイプ犯を捕まえることには成功するものの、その過程でチャンミが犯人に殴られてしまう。
怒ったジウクは、犯人の顔を殴りつけて犯行動機を聞き出す。
「女の汗に興奮する。幼女でも老婆でも汗をかく女を見ると犯したくなる」と。
レイプ犯が逮捕される際に抵抗して捜査員と揉み合ったことを利用し、ジウクはレイプ犯の全身に暴行を加える。
レイプ犯は「ジウクと話していると興奮する。変態になったのかも」と言い、ジウクはその言葉がまるで自分の性同一性障害を見透かされているように感じて気味悪く感じる。
ジウクが帰宅するために車を走らせていると、学生時代に自殺した親友のことを思い出して意識がぼんやりとしてしまい、事故を起こす。
ジウクを慕う後輩刑事・ジヌは、女性ホルモンを打った注射痕を麻薬の注射痕と勘違いしてしまい、失望する。
その頃ホ会長の体調を知った、組織の幹部であり会長の弟・ゴンは、ジウクによって押収されたロシアの石油会社の債権を回収するため水面下で動き始める。
ロシア政府が買い取る予定があり、企業が国有化されるため債権を入手できれば莫大な金が入る。
ジウクを買収しようとゴンが目の前に現れ、今の貯金額では性転換手術に必要な金額に達していないため、ジウクは取引に応じることに。
ジウクは先に大金を受け取る。約束通り債権を証拠保管庫から持ち出すことになるが、厳重な監視体制のため時間がかかるとゴンに説明する。
以前からずっと上層部に提出していた退職届がついに受理されたと知ったジウク。
盛大な退職祝いを終えて帰宅したジウクを、玄関でチャンミが待っていた。
ジウクもチャンミも互いに名前を明かしていなかったのに、ジウクが自分の名前を呼んだ理由が知りたくて。
チャンミの本名はサニーというのだが、チャンミと呼んでいたのは亡くなった兄の親友だけ。
実は学生時代に亡くなった親友の妹がチャンミだった。
検察は司法取引によって、未解決のチョ・ギュパル殺害事件がホ会長によって指示されたものであり、その指示の内容が通話履歴として残っていることを突き止める。
検事はホ会長に対して、ギュパル殺害の教唆をゴンと一緒にやったことにして兄弟一緒に逮捕されるなら、起訴内容を軽くすると提示。
ホ会長は、ゴンを説得するので時間をくれと。
兄が自分を検察に売るつもりだと知ったゴンは、ホ会長を切り捨てて組織を乗っ取る。
ゴンは検事と蜜月関係にあったが、検事が自分を裏切って起訴するつもりであることも知り、殺害。
ジウクが債権を未だに持ち出せていないのは、自分が起訴されると知っていたから時間稼ぎをした・・・とゴンは誤解し、彼の命も狙う。
ジヌ刑事は、危険が迫っていることをジウクに警告するため彼が通っていた精神分析医に会いに行く。
そこで、ジウクが学生時代に親友を失ったこと、性同一性障害を抱えながら生きており海外で性転換手術を受けるために退職したことを知る。
ニューハーフショーのダンサーからメイクの指南を受けたジウクは美しい女性の顔を一時的に手に入れて喜ぶが、その姿を店にやってきたジヌに見られてしまう。
ジヌは、ゴンから金を受け取ったことを非難するが、「生きたまま生まれ変われる先輩が羨ましい。綺麗です」と言葉をかける。
ジウクは女装して空港でフライトを待っていたが、ニュースでジヌが殺害されたことを知る。
ジウクを見つけ出すことができなかったゴンは、ジヌを殺害すればジウクの方から姿を現すと予想していた。
さらに、ゴンは部下を使ってチャンミを拉致し、そのことをジウクに電話で伝える。
ジウクは女装道具を脱ぎ捨てると、ジヌの仇を討つため、そしてチャンミを奪還するためゴンのアジトに向かう。
ジウクはゴンの部下たちを大勢殺した後、「チャンミは既に殺した」と言い放ったゴンを滅多刺しにして殺害。
まだ生きているゴンの部下たちはジウクをリンチし、彼にトドメを刺そうとする。だが、ゴンの側近は「ゴンはこいつ(ジウク)を女だと言ったが、そうじゃない。ここまで(非情かつ圧倒的な力で)やれるのは男だ」と言うと撤退する。
チャンミを殺したと言うのはゴンのハッタリで、本当は彼女は生きていた。
※ゴンはホ会長を切り捨てたが、ゴンの側近は組織のトップはホ会長に相応しいと考えており、ゴンを排除するつもりだった。ジウクがゴンを殺したことで、手間が省けた
殺されずに済んだジウクは、チャンミと再会する。
ジウクは性転換をせず、女装もせず・・・男として生きることを決意した。
