このレビューはネタバレを含みます
肩身の狭い世の親父達の溜飲を下げる為にリーアム・ニーソンが何度目かの無双を発揮。
「96時間」では妻に親権を取られた最愛の娘を、そして今作では自分を憎む息子を救うために命をかける。
ニーソンはアイリッシュマフィアの元殺し屋。
息子が巻き込まれた事件で、その息子を救う為にマフィアのボス、エド・ハリスの息子を殺してしまう。息子をニーソンに殺されたエド・ハリスが同じ地獄を味あわせる為にニーソンの息子を殺そうとする。
親愛の情より血の繋がりが勝る、という残酷な本能剥き出しのエドハリスがいと切ない。
逃げに徹していたニーソンが一線を超え、エド・ハリスのアジトにカチコミかけるシーンはまんま「許されざるもの」。
怯え慌てふためく手下共を淡々とルガーGP100(6発リボルバ)でキルしてくんだけど、とにかく容赦ない。最後は逃げるエド・ハリスを背中から撃つという禁忌を犯す。
息子を救う為なら外道に堕ちる。
ニーソンもまた本能の奴隷というわけだ。
この後にもう一つのクライマックスがあって殺し屋コモンと殺し合う。その際にニーソンが使う銃はウィンチェスター1892。
(ウエインリロードまで披露する始末)
ここで明確に罪の贖い系譜の西部劇をやろうとしてたんだ、と理解した。
観るたびに好きになる映画というものはあってコレがそれ。
「96時間」から「スノーロワイヤル」まで。
ニーソン無双シリーズの中でも一番好き。