佐藤

クーデターの佐藤のレビュー・感想・評価

クーデター(2015年製作の映画)
3.5
【東南アジアに到着直後クーデターが発生!外国人が皆殺しに!】

主人公と飛行機の中で知り合いになる男!
さすが虎と闘って勝った男!
まじで超つええぜ!!!!!
そして超賢いぜ!!!!!
この男が本当は主人公になるはずだったのに、別の冴えない男がその役にって展開はアイアムアヒーローのよう。
強さだけじゃなくビジュアル的にも、Netflix映画タイラーレイクの主人公の未来のようだった。
彼が語ったクーデターの発生原因や暴徒たちの目的は、それより以前に少し触れられてはいるが、複雑な気持ちになった。

娘二人にイライラしてしまった。
敵がすぐ真後ろに迫って発砲してきている、というか父親がそれに被弾した時に「ぬいぐるみを落とした!」と騒ぐ。
そして、いちいち何かあったら騒ぐ。何もなくても騒ぐ。
そりゃ僕も置いていったりはしないけど、こんな状況でも優しくできる父親である主人公はすごいなあと思います。
妻子のために、危険を冒し、痛みに耐え、彼女たちを守る姿は、まさに壮絶でした。

ご都合主義にも”逆ご都合主義”にも、どちらにも感じるので、どういうことなのかと思ったが、この映画の主人公は娘たちなのだと理解した。
主人公も妻も、虎より強い男も皆、娘を命がけで守っているし、敵や銃弾すらも娘のことは避けている。
すべての危険が主人公のことだけは無視するような映画は多いが、この作品ではその”主人公”は娘なのだ。

ベトナム軍の対応は、その外国人たちの命を救うこと、外国人たちの母国や国連、そして「クーデター当事国」との国際問題を避けるという、相反する任務を遂行するためのギリギリの駆け引きであり、止むを得ないものだったのだと思われる。
佐藤

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