菩薩

35杯のラムショットの菩薩のレビュー・感想・評価

35杯のラムショット(2008年製作の映画)
4.2
供給される電力を用いレールの上を行き来すれば良い電車と、自らが燃料を補給し道を選び進んでいかねばならぬ車と、人生とは要するにそんな二つの移動手段の掛け合わせの様なものなのであろう。父は時に息子のように、娘は時に母のように、時には母の無い子のように…ってカルメン・マキは関係無くて(本当に母はいないんだけど)、そして時に恋人同士のように、手を取り携え共に歩んで生きてきた二人の関係性は、そのダンスをきっかけに手綱を握る相手が変わる。別離の抱擁は感謝の抱擁へと意味を変え、父は35杯のラムショットを飲み干し彼女の幸せを祈る。二つ並ぶ炊飯器、少し小ぶりのそれに貼られた出前一丁のシール、たしかに父ちゃん料理は下手そうだったけど…寂しいね…保温機能、ついてますか?父にもなれず仕事と映画のみを生きがい(いや仕事はそうでもねぇ…)にしてる身としては、自殺した同僚に思いを馳せざるを得ない…。どこにも行けぬ者と、どこでも行ける者と、そしてどこかに行かねばならぬ者と、そのエンジンが止まるまで入り組んだ線路の上を進み続け、そしていつか終点に辿り着くのだろう、それが人生、セ・ラヴィ。

バーの女将さんの乳でかい!!!!
菩薩

菩薩