クリーニング工場で派遣社員として働くシングルマザーと2人の娘の3人家族。この家族の置かれた悲惨な現状を淡々と描いた作品。
なかなかヘビーなお話。
でも、なかなか好みな題材。
この家族がなぜ今の状況まで落ちたのか?、父親は?、母親の両親は?、親戚は?、そういう情報は一切ないがヒントとなるような描写がいくつかあるので、こちらの創造で補完しながらの鑑賞。なにを出して、なにを隠すのか、情報の出し入れが秀逸。
母親を演じるのは安藤玉恵。
『ぐるりのこと。』と『夢売るふたり』でしか観たことないんですがほんといい役者ですよね。
でも主役は、お姉ちゃん役の竹中涼乃ちゃん。忙しいお母さんに気を遣いながら、まだ幼い妹の面倒を見なくてはいけないという板挟み状態の難しい役どころを見事に演じていました。昨今の子役のレベルの高さには驚かされてばかり。
タイトルであるgood-bye。
これがなにを意味するのか?
なかなかレベルの高い短編でした。
2016-133