とりん

ワンダーウーマンのとりんのレビュー・感想・評価

ワンダーウーマン(2017年製作の映画)
4.0
2019年5本目

DCエクステンデッド・ユニバースの4作目にして、初の女性主演作品
バットマンvsスーパーマンでは急に出て来た彼女だが、そんな彼女がスーパーヒーローになるまでの話

ゼウスの息子、軍神アレスと戦った戦士達の住む女性だけの島で育ったダイアナ
戦士として育って行く中、平和だったある日、その島に人間界から1人の男が迷い込んでくる
そこで知らされる人間界での戦争の話
アレスが復活したと感じ、その男と戦争を終わらせるために、初めて人間界へ行く
彼女は神話の話のみを知り、男性も人間界の事も知らない状況
ある意味で純粋無垢である

そんな彼女が少しずつ人間の事を知っていき、表面では見えてこなかった終わらない争いが続く事に気づいていく
人間は自ら戦争を始め、醜悪と憎悪に満ちて、世界を蝕んでいる
人間がいる限り争いは終わらない、すごい真理をついている事実だと思う
ただそれと同時に希望もあり、愛が世界を救うということも語られている

マンオブスティールでもそうであったが、全体的にダークな雰囲気を持っていて、且つ重々しいメッセージも持ちかけている
自分たちの住んでる世界のあり方は本当に正しいのか、そう問われているような気がする
人は争いではなく助け合って行かなければならないという事を

もちろんこのメッセージもだが、一番この映画として影響力があるのは、女性がスーパーヒーローというところである
今の時代、どんどん女性が活躍する場は増えてきているけれど、まだまだ男性が有利な部分も多い
映画業界でもそうであり、昨今マーベルを中心にアメコミが強大な影響をもたらしているが、スーパーヒーローは男ばかりである
そこに現れたのがワンダーウーマン
絶対的存在のヒーローを女性にし、圧倒的力で悪をねじ伏せる
ここまで女性を前面に出し、力と成長を物語った映画はあまりなかっただろう
そしてここまでヒットし、世界へと広まった
映画業界を変えるような作品だと思う

もちろんこういうヒーロー物やアクションものでない場面では女性主体の映画はかなり増えたけれど、戦うという意味の映画ではまだまだ少ない
その戦う姿に男性でも心熱くさせられるし、その美しさに魅了される
申し分ないスケール感の戦い、その中心にいる彼女はやはり素晴らしい

ストーリーはこういう話ではまぁこの展開だろうという感じではある
もう少し時代背景をしっかり伝えてくれればと思った
世界大戦、ドイツ、毒ガスの話などから第二次世界大戦なのが伝わってくるし、相手の悪官もヒトラーかなと思う
まだまだこのシリーズは続いていくと思うので、期待していたい
次は劇場で彼女の戦いを見届けたい
とりん

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