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リリーのすべてのfuoのネタバレレビュー・内容・結末

リリーのすべて(2015年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

世界で初めて性別適合手術を受けたリリー・エルベの生涯を描いた作品。

まず、当時の考えと現代の違いが大きくとても勉強になりました。性自認と身体的性の相違が認められていなかった時代の生き辛さを痛感させられます。何人もの医者に診てもらっては、病気だと診断されるのは存在の全否定に思えて苦しかったです。

また、前例のない手術の危険性を知った上で実行を厭わなかったリリーの勇気には圧倒されました。彼女にとっての救世主だったでしょうね。

さらに、妻ゲルダの献身的な愛には頭が下がる思いでした。夫のことを精神病だと言う医者に反論する姿が素晴らしかったです。夫の変化に戸惑いながらも肯定し続けた彼女の姿勢に感服です。

年数で見るとまだ最近のことに思えますが、社会通念もどんどん変わっていきますね。先人たちの行動に感謝ですね。
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