「ローリング」冨永昌敬監督作をAmazonで初視聴。個人的に柳英里紗が目当てだったが、これは拾い物。
過去に盗撮事件を起こした元教師のダメ男(川瀬陽太)が危なっかしい駄目な教え子たちを巻き込みながら、人生を転がり落ちていく悲喜劇。
閉塞感に満ちた田舎で燻る30代男女の…と思いきや、全然異なるストーリーに驚く…
駄目人間たちの振る舞いが馬鹿すぎるのに、扱うテーマの割に重苦しさは薄く、コミカルな味わいさえも漂い、ラストの着地にはある種の爽快感さえ感じる。
ハードディスクと格闘する芸能事務所の連中の抜け感、弁護士さんとのソーラーパネルのEp等々はそこはかとない可笑しみがあり忘れられない。愚かな教え子の中でも特に松浦祐也の狂気じみた演技は鈍く光っていた。
先生など各キャラクターの誰にもシンパシーを持てないが、よくもこんな愚かな連中が集中していたのはある意味奇跡かも。まともな大人が一人もいない。盗撮したり、盗撮動画を拡散した先に、幸せなんて無いよ。
