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ぼくらの家路のOotzcaのレビュー・感想・評価

ぼくらの家路(2014年製作の映画)
3.5
10歳と6歳の幼い兄弟が母を捜して旅する3日間を描いた話

過酷で心細い環境の中、懸命に生きようとする二人の姿が、まるでドキュメンタリーのように自然で、そこが胸に迫るものがありましたが、これを少年たちが大人になるための通過儀礼としての物語とするには、大人があまりに無責任であり、いずれ子供はやはり否応なしに大人へと成長しなければならないのですから、大人の身勝手な事情で、無理矢理に大人への階段を昇らされることが必ずしも良い事とは、私には思えませんでした

なので、二人が3日間を通して少しずつ確実に成長していく姿は、痛切なものでありました

しかし、こうした事例以外にも、虐げられたり、苦しんでいたり、様々な環境で生き抜こうとする子供たちが、世界中に多くいるという現実に思いを馳せた時、子供たちの純粋無垢な生命力に感嘆すると同時に、私のような大人が、そこに対して何が出来るのか?その責任において、考えずにはいられませんでした
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