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僕たちの大地のPaperCupのレビュー・感想・評価

僕たちの大地(2014年製作の映画)
4.0
アコルシ、田舎へ行く!ということでやって来ました、長靴の踵、プーリア州。しかしここはリアルにマフィアが幅を利かせている町。いや、イタリアではまだ場所によっては法律や警察よりマフィアが強いのかと暗澹とする。でもお話はコメディ。軟弱な都会もんのアコルシが仲間と農業組合を作って奮闘する。実話に基づいているというが、実際にゲイのカップル、コンゴの人、スピリチュアルおばさん、腕っぷしの強い車椅子の障碍者、道化師みたいな顔の人等のこれほど個性と多様性に富んだメンツだったとしたら出来過ぎのような気がするが、ともかく楽しい話だった。飄々として人を食ったようなコジモと、顔に皺が刻まれても相変わらずチャーミングなアコルシとの、熱過ぎないバディーものとしてもいい話。
 しかし、エンディングのテロップで、イタリアは一時国家とマフィアとの戦いで国として深刻な危機にあった時代がそう遠くないことを想起させられ、肝が冷えた。
 ところで、トマトの瓶詰めはどうなった?
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