残酷な大人たちに振り回される少年の話。つらい。
厳密には孤児ではなく母親がいるクンデル、ポーランドの孤児院ではいじめられ、ある日抜け出して母に会いに行く……。
母親が酷すぎた。クンデルは育児放棄で捨てられたんだろうな。
母との再会は感動的とはならず、新たな恋人にも邪険に扱われ、一人で生きて行かざるを得なくなるのか。
出会う大人たちは意地悪、自己中、暴力的、無関心、たまに優しさに触れてもクンデルを助けるほどではなく。まさに居場所がないクンデル。
たまたま意気投合した女の子とのシーンだけはほほえましいが、彼女の回りにも残酷な大人がいるってのが凹む。
だれかひとりでも手を差しのべていればもっと違う結末を迎えただろうに。
大人側にも事情はあるとは思うが、それを考慮しても酷かった。
バッドエンドのようにも見えるが、第三者視点でクンデルのことを考えると、あれはあの時点ではよかったのかもしれない。
冒頭のシーンはそこに繋がったのか。
愛に飢えた少年の物語だった。