このレビューはネタバレを含みます
『名前は僕』
見終わった後、不思議な気分になった。 ホームレス少年が壊れた船に住みつき、興味本意で近づいてきた向かいの家の少女と仲良くなるシチュエーションは日本ではあり得ない。
少女は裕福な家庭だが、酒を飲んで「自分が嫌いだ」と言う。 ホームレス少年は、母親から見捨てられ「死にたい」と言う。 お互いが悲しみを抱えており、慰めあう。
ある日、とうとう通報され少年は保護される。名前を聞かれるがなかなか答えない。最後に名前を「僕」と言ったのは母親から見捨てられたからかもしれない。「僕のいない場所」とは「どこにも僕の居場所がない」という意味だと思った。