となりのデルトロ

存在する理由 DOCUMENTARY of AKB48のとなりのデルトロのレビュー・感想・評価

1.0
AKBはファンじゃありません(´・ω・`)
というか正直あまり好きじゃありません(ファンの人すいません!)

じゃーなんで観てんねん!というと、AKBドキュメンタリー第二弾「DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る 」が素晴らしい大傑作だったから。
AKB公式のドキュメンタリーであるにも関わらず、AKBのライブや総選挙がいかに地獄で残酷であるか、そして少女たちを追いつめているかをまざまざと見せつけてくれる凄まじい内容でした。
それだけじゃなく、メンバーの恋愛スキャンダルなどにも踏み込んでおり、アイドルと恋愛、そもそも「アイドルとは何か」という本質論にまで踏み込んでいる画期的なドキュメンタリーでした
その攻めた姿勢が大好きだったので、監督は変わったけど、かなり期待して観たんですが..

まず言いたい。
「元NHKプロデューサー石原真監督が描く“最も危険な"ドキュメンタリー」って書いてるけど、これのどこが危険やねん!
AKBの宣伝映画って言ってもいいくらい、ひたすらAKBに都合の良い話しかしてないんで、もーーガッカリ。
「DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on」の方が5億倍過激で危険だったよ!

とにかくインタビューだらけなんで、ドキュメンタリーならではの映像的
な面白さがまったくないのがまず残念
何度も名前出してる「DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on」のライブ裏の地獄絵図ぶりとか、前田が体調最悪だったのに曲が始まった途端急に大復活してアイドル魂みせたシーンみたいな「なんか凄いもん見ちゃった!」っていうドキュメンタリーならではの興奮がまったくなくて、「あの時実はこう思ってて~~」とかぬるいインタビューのシーンだらけなんで、正直死ぬほど退屈でした
そのインタビュー自体も監督の質問が頭悪すぎてイライラするし・・・

というかこの作品、監督が前に出過ぎてて、そこも違和感ありました。
おっさんのボソボソしたナレーションなんて聞きたくねーよ!("゚д゚)、ペッ

AKBの残酷さに全く触れてないのもイライラする
たとえば海外に飛ばされたメンバー。
元々日本で頑張るはずだったのに海外に無理やり左遷させられるなんて可哀想じゃないですか。
家族や友人とも離れ離れになるし、新しい文化圏に溶け込むのだって大変だし。
でもこの映画では「いやーージャカルタ飛ばされちゃったけど、ジャカルタすっごく楽しいです^^」みたいな肯定的なコメントしか映さない。
そりゃ素直に楽しんでる子もいるだろうけど、葛藤したり、苦しんでる子だってたくさんいるはずなのに、そういう子は映さない。
その辺が本当に物足りなかった

あとつんくやももクロのプロデューサー、そして週刊文春の記者にも取材してて、ここら辺が過激なドキュメンタリー云々の理由なのかもしれないけど、特に面白いやりとりもないんで期待ハズレ(というかつんくとかより悪元じゃねーや秋元出せよ!)
週刊文春の記者へのインタビュー、意味もないのにカメラのアングル変え過ぎ!普通に固定でいいだろ!観てて凄いイライラした。
あと新潟の市長やホテルの人へのインタビューとかどーーでもよすぎる。なんで入れたのアレ?

たった100分程度の映画のはずなのに「あと30分もあるの!?あと20分あるの!?」が延々と続く地獄のように退屈な映画でした(;´Д`)
総選挙シーンをなぜか一気に見せず、バラバラに見せるという謎編集も最悪。
死ぬほど安っぽいBGMもひどかったなぁ・・

正直出てくるメンバーの9割方知らないんで、そのせいで楽しめなかったのかとも思ったけど、「DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on」も同じく無知で観ても死ぬほど泣けて燃えたので、やっぱりドキュメンタリーとしての圧倒的質の差の問題だと思う。

少なくともこの映画には「存在する理由」、1㎜もないと思います‼