ほちき

この世界の片隅にのほちきのレビュー・感想・評価

この世界の片隅に(2016年製作の映画)
3.9
戦争映画だけどそうじゃない。
広島を描いた映画や書籍はいくつか観てきたが、その周辺のものは初めて触れた。
戦争下にあってでもひたむきに前向きに楽しく生活しようとする市民の日常を描いている。苦しい生活の中にあっても笑いがあったり、人同士の助け合いがあったり、きっとこんな風に生活していたんだろうなと思う。市民の普通の、一般的な感覚。
でもやっぱり戦争は理不尽で市民は選択権がないところに憤りを感じる。怒りのぶつけ先がない。拒否権がない。理不尽としか表現できなくて切ない。

みんな若いながらにもその理不尽に耐えて前を向いているのはすごいエネルギー。亡くなった祖母や祖父にも思いを馳せる。約80年前の出来事。

黒い雨、被爆した魚、被爆してしまったすみ、原爆は被害が大き過ぎる。人間が投下していいものなのか。
ほちき

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