がちゃん

アフリカ残酷物語・食人大統領アミンのがちゃんのレビュー・感想・評価

3.2
この作品。
日本題名でかなり損してるなあ。
いくら、「食人族」が受けたからって、この題名はひどいね。
原題は Amin:The Rise and Fall といいます。

1970年代、ウガンダで軍事クーデターを起こし大統領になり、絶対権力を握った元大統領、イディ・アミンの実話の映画化です。


映画は、クーデターで政権を握ったアミンが国民の熱狂的な支持を受けパレードする場面から始まります。

だが、権力を握ったアミンは独裁者と化し、政権の悪口を言ったものや、反抗勢力を裁判無で次々と虐殺していく。完全な言論統制。

白人記者や東洋人まで抹殺し、自分の子供(まだ5歳くらいかな)に、軍の重要ポストを与えたりする。
(三男に権力を継がせようとするあの国みたいですね)。

そんなアミンを各国の外交官たちが意見しようとするが、まるで駄々っ子のようなアミンは聞き入れようとはしない。

そして、国民の支持が落ちてきた頃、エンデベ空港事件が勃発し、タンザニア軍と、ウガンダ国民解放戦線が協力してアミン政権を倒そうと立ち上がる。

最後まで虚勢を張っていたアミンだったが、最後はこっそりと亡命する。
という、なんともひどい人物の人生模様。
確かに虐殺の場面や耳をそいだりする場面はショッキングですが、
アミンという人物像を浮かび上げさせる演出としては、ただの連続殺人鬼映画なんかよりはいいと思います。

エキストラも盛大で、戦闘場面の迫力もなかなかのもんでした。
ストーリー展開のテンポも良かったですし。
常に、アミンの後ろに付きまとっている白人の黒幕の正体が最後まで曖昧なのが気になりましたが・・・

タイトルだけで敬遠しないでほしい作品ですね。
がちゃん

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