ポール・ダノ初主演作、難しい役やってたんだな。
「アメリカン・アサシン」が面白かったマイケル・クエスタ監督作。
パッと見マイルドだけどわりと胸糞映画。
L.I.EはLong Island Expresswayの略だった。
母が事故死、父はしばらくして新たな恋人を家に連れてくる。母の喪失の悲しみが抜けないハウイー少年は悪友ゲイリーとつるんで悪さをする。
15歳の多感な時期に家族にいろいろなことが起こりすぎる。こりゃ悪さして現実逃避しちゃうわな。父親がしっかりしなきゃいけないのに父子の関係はギクシャク。
嫌な予感がプンプンしたんだけど、違うほうのイヤな展開になった。
盗みに入った近所の家のブライアン・コックス演じるビッグ・ジョンというおじさん。少年に異様に興味持ってる、しかもそれは一朝一夕というわけではなさそうで。これはあかんやつだ…。
秘密が明らかになりはするが、決定的なことは描かず臭わせる作り。だからずっと異様な雰囲気漂う。あの笑顔の裏にあるものを嫌でも想像してしまう。
親の暴力、少年愛者の性犯罪、近親相姦、少年犯罪、人間関係の縺れと殺人、どんよりする要素がてんこ盛り。
ポール・ダノが演じるハウイーは見ていてとても危なっかしい。父との関係に問題あれどやっぱり父親なのでなんだかんだで不在は悲しいんだな。時折見せる純粋な表情と抑えていたものが溢れる瞬間の演技はなかなかだった。
ビッグジョンを慕っているのは父の代わりを求めたか、居場所を求めたんだろう。
それを自分の性的嗜好に利用するビッグジョン、いい人に見える時もあるんだけどが薄気味悪い。
ハウイー少年はどう生きていくのかな。
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