【国際的モデルの生き方そのものを捉えた映画】
モデルとして一世を風靡した山口小夜子さん。五十代後半で思いもかけず急逝されましたが、この映画を見て、山口さんって単なるモデルという枠を越えた人だったんだなと分かりました。
服飾系の学校を出たので、自分でもファッションに関わっていた。またラジオでDJやったり、映画に出たり、亡くなる直前には映画監督をやる話も出ていたそうです。
私はファッションにはあんまり興味がない人間なんですけど、この作品は面白く見ることができました。ファッションやモデルという狭い領域の話ではなく、一人の女性の全体像や生き方そのものを捉えようとした映画だったからでしょう。
ただ、彼女を知る人のインタビューがどうしても日本人中心で、海外の人へのインタビューが少なめだったのが残念。山口さんといえば海外でも大人気を誇ったモデルだから、もう少し外国人の声がたくさん入っていればなお良かったと思います。