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現像液のUnrelatedのネタバレレビュー・内容・結末

現像液(1968年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

不安定な環境に置かれた子供。
親は、子供を無視したり、何かから逃げている最中に子供を見捨てたり、子供がベッドで何かを切って食べているシーンで一切笑顔を見せない。慰めや抱擁を求めようとしても無関心を貫く親に対し、「自分のことなんてどうでもいいんだ。」と感じるかのように、求めるのをやめ、自立していく。親を必要としなくなった子供が、親に向けてスプレーをかけるシーンは印象に残った。

他にもカメラワークが良かった。親と子供が草原を走っているシーンでは、誰かが銃を乱射しているかのように素早く隠れ、カメラも途中から一緒に隠れている。非常に臨場感溢れるシーンだった。またドイツの軍事キャンプの近くで撮影していたところがある。撮影しようとする度に警察がやってくるのだが、フィリップ・ガレル監督は「抑圧された感覚」というのを作り出したかったらしく、それ自体さほど気にならなかったらしい。

最後に聖書をトイレットペーパーとして使用するシーンは、人によっては気分を害するかも。
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