アキラナウェイ

ムーン・ウォーカーズのアキラナウェイのレビュー・感想・評価

ムーン・ウォーカーズ(2015年製作の映画)
2.7
僕らの生まれてくるずっとずっと前にはもう
アポロ11号は月に行ったって言うのに。

もしも、そのアポロ11号が人類初の月面着陸に失敗していたとしたら…?全世界が固唾を飲んでテレビに釘付けになったあの映像が、有名な映画監督による捏造だとしたら…?

そんな都市伝説を題材にしたブラックコメディ。

この設定だけは満点。
めちゃめちゃ面白い映画になりそうな予感。
完全ノーマークだったけど鑑賞開始。

1969年。人類初の月面着陸を目標にしたアポロ計画の失敗に備え、アメリカ政府はある極秘計画を始動させる。それはスタンリー・キューブリック監督に、アポロ11号月面着陸成功の映像を捏造させるというものだった。CIA諜報員キッドマン(ロン・パールマン)はキューブリックに会う為にロンドンへ向かうが、借金に苦しむジョニー(ルパート・グリント)と偽キューブリックのレオン(ロバート・シーアン)に巨額の資金を騙し取られてしまう。

出たよ!ハリポタのロン!!

そしてCIA諜報員役のロン・パールマン!!
「ヘルボーイ」シリーズを観ていないから、思い入れはあまりないけど、70歳ってマジですか!?本作公開当時で65歳。泣く子も黙る顔面凶器の強面最強エージェントを好演。

面白くなりそうなストーリーなのに、ノリきれない。

途中、主要キャラクターがLSDでラリってしまって、映像はサイケに、ストーリーは破茶滅茶に、バッドトリップムービーへと展開していく。

お洒落と言えばお洒落だけど、映像だけで映画は面白くはならない。

ハリポタのロン、ルパート・グリントには申し訳ないけど、もっとコメディが本業の俳優が主演を務めた方が良かったのかも。偽キューブリックを演じたロバート・シーアンは、パンチが弱くて、コイツもラリってしまうから、頼りにならない。

サイモン・ペッグとニック・フロストのコンビならまた違ったかなぁ。

本物のキューブリックには、もはや頼めない状況となり、月面着陸映像の偽造を新たに依頼するおデブ監督も、ジョニーがマネージャーを務めるバンドのボーカリストも、どちらもおバカで無駄にイラつかけるだけのキャラ設定なのもしんどい。

良かったのは、ロン・パールマンと、拳銃で頭が吹っ飛ぶグロ描写のセンスと、エンドロールで、おデブな男性がブリーフ姿で跳ねる映像ぐらい。

何故、おデブな男性がブリーフ姿で跳ねるのかは、本編を観ればわかります。でも、別におススメはしません。

月面着陸が失敗したら…という映画が失敗しちゃった感じ。