極秘開発中の致死性100%のウィルスが拡散。
渦巻く陰謀によるサスペンス、
感染した者によるアクション、
帰還兵である主人公ディーン、
『テキサス・チェンソー/ビギニング』のテイラー・ハンドリー。
ウィルスの開発者ロック博士、
『リーサル・ウェポン』シリーズのダニー・グローヴァー。
感染者を見守る兵士のレナー、
『ミーン・マシーン』のヴィニー・ジョーンズ。
この三人だけでも本作は充実する。
真実を究明する主人公ディーン、
開発に心血を注ぐ科学者ロック、
全て暴力で解決する兵士レナー、
それぞれがきちんと役割を果たす。
見所はウィルスに感染した人間。
感染してしまうと最後。
その人間は理性を失い、
怒りに支配される人間、
対象者が死ぬまで襲う。
ウィルスに感染した人間の恐怖。
でも、本作はそれだけじゃない。
静かなる展開は恐怖を生み出す。
ウィルスによって変貌する自分に恐怖を、
ウィルスによって選択に迫られる恐怖を、
致死性100%のウィルスワクチンを作る側。
求めている結果は正義。その為の犠牲は仕方ない論理。
ウィルスに冒され窮地に立つ助けを求める側。
求めている救命も正義。その為の犠牲は仕方ない論理。
双方とも独りよがりな考え方で正しいのか。
多くの人を助ける犠牲、
恋人を助ける為の犠牲、
双方ともに己の考えを貫くのは正しいのか。
そんな風に書けば面白い作品だと勘違いする。
しかし、
本作は決して面白いワケじゃない。
注意を。
後半に待ち受けるご都合主義の展開は驚いた。
RE-19