KnightsofOdessa

三日間のKnightsofOdessaのレビュー・感想・評価

三日間(1992年製作の映画)
4.5
[無気力で無軌道な三日間] 90点

カテリーナ・ゴルベワ可愛い以外の感情を完全に死滅させるシャルナス・バルタスの長編デビュー作。最初の短編『Tofalaria』によって全ロシア映画大学へ入学し、そこでゴルベワさんに会ったらしい。河辺にある廃屋のロングショットで始まる冒頭がタルコフスキーの『ノスタルジア』を意識しているのは明白だ。廃屋で暮らす老人の二人の息子がカリーニングラードに出て、一人の女と出会ってからの無気力な三日間を捉えた無気力で無軌道な映画。次第に三日間であるかしら怪しくなってきて、ある種の時間超越的・時代超越的な魔力が画面を、そして映画を支配する。

初期バルタスは振れば当たる状態であることは確信した。こんだけ有名ならどっかで特集しても客は入るだろうに。
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