カレン

果し合いのカレンのレビュー・感想・評価

果し合い(2015年製作の映画)
4.0
風邪気味で早めに床についてテレビをつけたら、引き込まれてしまいました。

昔、次男以下は家督を継げず、一生部屋住みという運命に甘んじなければなりませんでした。
部屋住みのまま老人となった男性を仲代達也が演じます。
部屋住みには人並みの幸せは望むべくもありません。
今は甥の世話になり、人生を達観して穏やかに生きていますが…
話は時々過去に飛び、彼の若かりし頃のエピソードが断片的に語られます。

ここからは私見です。
よく人は昔が良かったと言いますが、私は絶対そうは思いません。
昔はごく一部の人間に光が当たっているだけで、犠牲になっていた人達の何と多かったことか。
私は今現在に生まれて本当に良かったと思います。
なぜなら少なくとも一人一人の幸せは補償されているから。
このことを無駄にして生きてはいけないと強く思います。

映画にもどります。
仲代達也という俳優の魅力に、この作品を通して今更ながら気づかされました。
何といったら良いでしょうか、余裕のある演技で、観ている私は釘付けにされました。後れ馳せながらファンになりました。

全編を通して流れるグリーンフィ―ルドのメロディが哀愁をそそります。
カレン

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