コーカサス

バーニング・オーシャンのコーカサスのレビュー・感想・評価

バーニング・オーシャン(2016年製作の映画)
3.6
アメリカ史上 最悪の石油災害

2010年にメキシコ湾で発生した原油流出事故の実話をもとに、施設内に閉じ込められた作業員126名たちの決死の脱出劇を、マーク・ウォールバーグ、カート・ラッセル、ジョン・マルコヴィッチら豪華俳優陣を迎え、壮大なスケールで描いたディザスター映画である。

物語の冒頭、貰ったボーナスは「故障中の69年型マスタングの修理代に使う」と話すアンドレア(ロドリゲス) に対し、終盤、マイク(ウォールバーグ) が「生きて一緒に直そう」と励ますくだりは、いかにもアメリカらしくてカッコいい。

神は乗り越えられる試練しか与えないと云うが、もし愚かな人間が招いた人災までをも試練と呼ぶのなら、それはあまりにも酷ではないか。

それでも人が巻いた種は人が摘み取る。
作業員126名のうち、エンドロールに映し出された11名の犠牲者にはただただ胸が痛む。

74 2023