ひろぽん

オンネリとアンネリのふゆのひろぽんのレビュー・感想・評価

オンネリとアンネリのふゆ(2015年製作の映画)
3.5
『オンネリとアンネリ』2作目
フィンランドの児童文学『オンネリとアンネリのおうち』の実写映画

クリスマスが近づくある日、バラの木夫人から買った小さなかわいいおうちで暮らすオンネリとアンネリのもとに、プティッチャネンという小人の一族の家族がバラの木夫人を訪ねてやってくる。おうちをなくした小人の家族は、彼らを捕まえようとする悪い人間たちから逃げていた。そこで、夫人の居場所が分かるまで、オンネリとアンネリのドールハウスに家族をかくまうことになる。だが、お金に困っているガソリンスタンド経営の夫婦がこびとの家族の存在に気づいてしまう。果たして小人たちを守れるのかというファンタジー物語。


可愛い青いおうちを購入して住んでいるオンネリとアンネリ。そんな2人に初めてのクリスマスがやってくる。愛犬のガードと遊んでいると、プティッチャネンの小人がバラの木夫人を訪ねてやってくる。家が壊され、悪い人間たちに追われていると言う。さらに、乗ってきた車も壊れてしまう。そんなプティッチャネンの5人家族を助けるべく、オンネリとアンネリは彼らをドールハウスで匿うことに…。

前作同様に可愛い少女2人の青いおうち。冬ということでおうちの内装も水色と薄い紫色の冬仕様に大変身。辺り一面も真っ白な雪が積もった白銀の雪景色で澄んだ景観がとても美しい。

女の子が子どもの頃に一度は憧れるであろう自分の持っているドールハウスに小人を住ませるという夢が描かれる。オンネリとアンネリの2人ですら小さいのに、手のひらサイズの小人はもっと小さくて可愛い。

今作は小人が登場することによってさらにファンタジー感が強い。

そして、前作にも登場した警察官のリキネンや、お隣さんのノッポティーナ&プックティーナ姉妹が登場する。何か呪文のようなものを唱えている様子を見ると、やはり魔法を使う妖精のような不思議な空間になる。今作で明かされるバラの木夫人とノッポティーナ&プックティーナ姉妹とがいとこの関係だという新情報。そりゃ、どちらも神様の様な不思議な魔法使いのような雰囲気だから納得する。

児童文学だから悪人という悪人は出てこないが、貧困に苦しむ夫婦の気の迷いで見世物小屋に小人を売ろうとするが、根は決して悪人ではなく心優しい。

小さくなったり大きくなったり大団円で終わるラストもホッコリ。冬の寒い時期に心温まる素敵な終わり方。

個人的には前作よりもオンネリとアンネリが丸みを帯びた感じで可愛さが半減してたことや、小人の話があっさりし過ぎてて物足りなかった印象。

それでも、サンタクロース発祥の地フィンランドでのクリスマスの雰囲気や、輝くように綺麗な雪景色がとても素敵で癒された。

ドールハウスに小人を住ませたり、自分もドールハウスに住んでみたいと思ったことのある人にオススメの作品。
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