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海すずめのfkrのネタバレレビュー・内容・結末

海すずめ(2016年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

@Amazonプライム 面白い。男の家に行ってあがらせてもらったシーンで、仏壇の前の座布団を裏返す所作が良い。そもそもこのシーンはそこに至る前に画面奥側での立ち会話があり、さりげない1カットで収められている(カメラは仏壇手前でどっしり構えているだけ)。蔵で捜索してて不意に出てきた手紙を読み始めた際、すずめと女性が察して出ていく。その内容を間接的に伝える。見つけた書物を依頼人の所へ渡すシーンは、外で自転車を止めて書物を手にした所をガラス越しに依頼人が見て終わらせている。 BGMの使い方もかなり抑制が効いており、分かりやすい演出に与しないような配慮が伺える(序盤のほうではっきりと音楽が流れだすタイミングはなかなかに匠)。良いところは沢山あり、倫理的で照れ隠しのある上品な作品。自転車の走行シーンは風景も美しく気持ち良い疾走感。 だがお話は書物探しの1点突破で退屈。トメさんの家での戦時中の話→図書館に戻って書物が見つからなくて探す流れは「さっき会ってたトメさんに聞け」と誰しもが思う点だろう。
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