ちょげみ

ハンガー・ゲームのちょげみのレビュー・感想・評価

ハンガー・ゲーム(2012年製作の映画)
3.6
【あらすじ】
独裁国家パネムでは、独裁者が支配する12の地区からそれぞれ男女一名ずつ、合計24名を選別させ、用意したフィールドないで最後の一人になるまで殺し合わせる「ハンガーゲーム」が伝統として続いていた。
第12地区に住む少女カットネスは今回のゲームに選出された一人。妹と身代わりとして立候補したカットネスは家族と再び生きて会うために熾烈な争いに身を投じていく。。。


【感想】
"斬新な世界観と役者の巧みな演技が光る究極のバトルロワイヤル"


いわゆるバトルロワイヤル的作品というのは現代の漫画シーン、ゲームシーンに置いて手を変え品を変えさまざまな形で描き続かれている。
自分もその類例作品を好んで見続けてきたので、わざわざ実写映画で見る必要あるのかなぁ、、、と見初めて最初の10分くらいは思っていたのだけれど、いやしかし、これがなかなか面白い。


貴族達のカラフルな衣装をはじめとする美術面はかなり見応えがあり素直に感じ入るばかりで、退屈極まりなくなるだろうなぁと勝手ながらに憶断していたサバイバル(戦闘)シーンは、火球や火事などの主催者側からの介入もあり躍動感に満ち満ちていた。

だがやはり、一番心を奪われたのは役者たちの演技、特に主演のカットネスの演技は特筆に値する。
凛とした芯のある少女をデフォルトとしながらも、サバイバルで直面する困難によって引き起こされる感情の機微を見事に演じ切っていた。
正直、カットネスをもう一度見たいがために見直すレベルで好きでした。

で、作品の感想に戻るけども、なんというかバトルロワイヤルの感じとしてはドキュメンタリーとかでよくある「無人島で初対面の男女数人を放ち、協力しながら20日間過ごす」みたいな作品をより生存競争の方向にアップデートさせたような印象。
ただ、無人島のドキュメンタリーより見ていて気が昂るのはやはり人間は本能的に血を欲するというところなんだろうか。
考えてみれば、太古の昔から市民の鬱憤を晴らすための娯楽施設である「コロッセオ」や「闘犬」などは存在していたわけだし。そうでなくても、現代においても少年たちはカブトムシを戦わせているわけだし。(少し古いが...)


まあ、とにもかくにもそれくらいリアリティに迫っていたのは疑いようのない事実です。
漫画で見れるバトルロワイヤル作品をわざわざ実写映画で見る意味あんのかなぁと邪険に思っていたけれど、結果的には見て良かったなぁという感想を持ちました。やはり実写映画のバトルロワイヤルには実写映画の良さがありますね。
あと、いうほどバトルロワイヤル要素は濃くないです。。。
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