びーち

キース・リチャーズ:アンダー・ザ・インフルエンスのびーちのレビュー・感想・評価

4.0
世間から、自分は「いつもマリファナを吸ってるただの酒飲み」と見られている、とキースは言う。パブリック・イメージってやつだ。確かにフロントマンとしてバンドを牽引するミックに比べ、彼はストーンズの「不良担当」という印象が強い。薬物の逮捕歴もあるし、「破天荒」という形容詞はロックン・ローラーには似つかわしく、彼にピッタリだ。だが、「年を取るのはイヤだが、早死にもしたくない」とも言う。だって夢中になれることがあったら長く続けたいじゃないか、と。マディ・ウォーターズら敬愛する先達や、愛してやまないブルースやカントリーそしてレゲエといったジャンルは、今も尚彼の心を捉えて離さない。だから劇中の彼は終始笑顔で快活に語る。それは人生、家族、そして孫にまでに及ぶ。なんと幸せなロッカーか。でなきゃ、こんなに続くわけがない。「破滅型」なロッカーより断然こっちの方がカッコいいではないか。
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