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キース・リチャーズ:アンダー・ザ・インフルエンスのウゴのレビュー・感想・評価

5.0
ロックンロールの代名詞とも言える、キース・リチャーズがどのような人物なのか、彼の素の人物像が知りたくて鑑賞。
本人も口にしていたが、私はキース・リチャーズという男に、常にマリファナの煙をふかしていて、毎晩飲み歩いているような無法者というイメージを持っていたが、本当の彼は思慮深く、ユーモアに溢れて、家族想いで一途に音楽を愛する紳士だった。その事実にちょっと意外だなと思う反面、何故だか妙に嬉しかった。
平成生まれの自分が遥かに歳の離れ、国も人種も違うキース、ひいてはローリングストーンズに夢中になっていたように、キースもマディ・ウォーターズやチャック・ベリー等のブルースの巨匠に憧れて、彼等の音楽と生き方を自分のものにしていったに違いない。心底楽しそうにアメリカのルーツミュージックについて語るキースを見ていると、こちらまで楽しくなってくる。きっと彼は、今でも純粋な子供の心を失っていないのだろう。
チャーリー・ワッツの訃報が世界中を駆け巡っているが、ローリング・ストーンズはどうなってしまっているのだろう。出来れば後一度だけでいいから、彼等の新譜を聴いてみたいものだが…こればかりは部外者がどうこう言える話でも無いし、どのような決断を下すにしろ、私は彼等の選択を尊重するつもりだ。
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